和の風景
「和の風景」シリーズでは、古都・奈良を中心とした社寺仏閣を、四季折々の美しい自然と共に描いた作品が主流となっています。
少年期から成人までを「奈良・王寺町」に過ごした中村にとって、四季折々の美しい自然と調和した数多くの古刹の佇まいは、まさに「心の原風景」と言えるでしょう。
晩年の作品は、世界遺産を描いた「欧州の風景」(WORKS 1収録)と、日本の風景を描いた「和の風景」が多数を占めていましたが、リアルな風景画に徹した欧州とは異なり、心象的な表現を加えた創造性の高い作品が多いのも和の作品の特徴です。目に見える風景の、さらに向こう側に広がる原風景を写し取ろうとしたのかも知れません。
「和の風景」では、同じモチーフに対し、構図・配色・季節・時刻などの様々なアレンジを施した作品が続きます。中村が「見せたかったもの」、または「見たかったもの」は何だったのか。様々なバリエーションの中から、ぜひ探してみて欲しいと思います。
和の風景 主要作品一覧
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